側臥位時の体温測定はどちらの腋窩で測れば良いのか?看護技術のエビデンス

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看護技術シリーズ

みなさんは側臥位時に体温計はどちらに挟んでいるだろうか?

一般的には上側の腋窩に体温計を挟むらしい(恥ずかしながら初めてしりました)

某大手看護サイトでは

側臥位しか取れない患者の場合は、側臥位のまま検温を行います。体の下になっている側は血流量が少なく、体温がやや低めになるのに対し、上側は拡張して体温は高めになります。これを圧反射といいます。検温の場合は、最も高い体温を得る必要があるため、体の上側で測定します。
引用サイト

理論的には圧反射によって上側が体温上がるのか!なるほど!

これって🦐えび🦐あるのか調べてみました

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側臥位時の体温測定は上側ではかる?エビデンス

管理人の必死の検索の結果2本のエビデンスと思わしき論文が見つかった!

側臥位時の体温測定はどっち?根拠となる二つの論文解説

赤羽幸兵衛. (1960). 圧反射と皮内針. 日本鍼灸治療学会誌, 10(1), 17-19 URL

はい、赤羽医師の論文である。なんと1960年に報告されている!

いやいや古くてもデザインが良ければ関係ありません。再現性が確認されれば古くてもOKなんです!

なんと被験者は57歳女性一人でした!

1図 は長時間 (20分 位?) 左下側臥で睡眠 して いた もの を覚醒。 仰臥位で左右の腋窩を同時に検温 したものであ る。約15分間, 0.4℃の 差があ っ た。 ついで右 下側臥位を とらせ, 5分毎に計ると 左右差は著しく縮少され, 間もな く一 致し, さらに逆転 した。

うーむ、結果をみると初め左側臥位で寝ている時点で測定開始、左が0.4℃低いという差があったようだ。その後右側臥位にすると左が0.2℃ほど高くなっている!

体位変換で0.4℃くらいの差で上側の腕だ高くなる可能性がある!(n=1)もちろん統計的有意差はありません。

もうちょっと確度の高い研究はないものか、、、

米倉 摩弥,体位変換時の側臥位の向きの違いおよび体位保持時間が生体に及ぼす影響 URL

大阪教育大学の学生が書いたと思われる研究を発見した!abstractしかありませんでした。

健康な女性7名を対象にしたようだ。結果は側臥位にすると上側の体温は75分で少し上がるようだ。30分位では影響無さそう!ただしどれくらい温度差があったかは不明。細かい研究手法は不明、統計的有意差も不明である。

さてこの二つのエビデンスが見つかったわけであるが、果たして臨床に応用して良いものか?

管理人の考え

これだけではちょっと絶対上側で体温測定!という気にはならないです。あっても0.4℃くらいの差じゃ臨床的に意味があるのかも怪しい。

今はこういうのもあるしね。

非接触体温計 TO-405

まぁ横向いている人の検温は上側に体温計入れるのが楽だよね!

結論!

側臥位でも腕はどっちでも良いんじゃない。

より詳しいエビデンスをご存知の方はソース付きで連絡まっています→お問合せ

 

 

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